新潟県立加茂農林高等学校長
            竹 内 公 英


 新潟県立加茂農林高等学校の、本ホームページに

 アクセスしていただき、心から歓迎申し上げます。


 新潟県立加茂農林高等学校は、明治36(1903)年に、新潟県の農業指導者を養成するために創設された、新潟県立農林学校を前身としており、すでに創立百十年を超えた、県下でも有数の伝統校であります。鬱蒼たる植物園を通り、東京大学農学部の門を模した赤レンガづくりの校門から巣立った卒業生は、2万数千名にもおよび、現在も国の内外で活躍しております。

 本校男子生徒の制服の両袖には、横並びに3つのボタンがついており、それぞれ「知」「情」「意」の意味を表しており、生徒達が「豊かな情操と意欲的に取り組む態度を身につけ、懸命に学び、豊富な知識を見につけよ」とする、目標と願いを込めたものです。さらに、「人に信頼され、世の中から必要とされる人間を育てる」という本校の教育理念の基で育まれた同窓生の皆様が、社会の第一線で活躍されている姿から、現在でも「加茂農林高校は伝統校ですね」という、大変ありがたい評価をいただいております。

 さて、本校の教育は、農業教育の専門高校として、専門知識や技術・技能の習得はもちろんですが、自ら学んでいくために必要とされる基礎学力の習得にも、同様に力を入れております。しかし、普通高校で行われている、大学等に進学することを念頭においた、いわば知識偏重的な教育とは大きく異なり、農業の基礎・基本及び農業に取り組む基本的姿勢・感性をしっかりと身につけさせた上での、基礎学力の定着であります。この基礎学力の上に立って、上級学校等における専門性の深化につなげ、新潟県、そして日本の農業を支える、スペシャリストとなるべき人材の育成を行うことも、本校に課せられた大きな使命、基本的な教育理念であると考え、学校をあげて取り組んでいるところであります。

 あわせて、建学以来の基本精神である「信義(真実で正しい道を守る)を重んじ、いやしくも面従腹誹(表で服従し陰で非難する)の行いのないこと」を、伝統として引き継ぎ、
「師長尊重(目上を敬い)」「公正廉直(私欲なく正直に)」を柱とした厳しい指導を行ううととともに、思いやりの気持ちを持った心豊かな人間への成長の場として、この加茂農林高校における、三年間の教育を考えております。

 こうした本校の、歴史、伝統、教育理念等を理解していただき、特に、中学生、保護者の皆様には、関心・興味かつ期待をもって見ていただければ幸いであります。また、本ホームページをご覧になられ、ご質問、ご意見等ございましたたら、遠慮なくお問い合わせいただければと存じます。